アフターヘルメット

アフターヘルメット

アフターヘルメット(ヘルメット療法を受けた後の斜頭症、短頭症、絶壁頭、長頭症)の矯正

1 ヘルメット療法の限界

2007年から日本にヘルメット療法の導入が行われて15年以上が経ちました。
当初は懐疑的だった日本の医師たちもその多くがヘルメット療法の有効性に気付き今では多くの医療機関でヘルメット療法を扱う様になりました。
日本は世界に類を見ないほど医師絶対視が強く、それも相まって「ヘルメット万能感」とも言える雰囲気を醸造させていく事になりました。

ですが、ヘルメットに対する理解度は医師の実績などにより大きな差があり、また患者に対する教育の差異によりヘルメットの正しい装着に違いが見られる様になりました。
その関係で医療機関によりヘルメット療法による改善度に大きな差が生じる事になったのです。
ヘルメット療法を受けた方々の不満は主に次の3つです。

  • 思ったほど改善しなかった
  • 耳の位置の左右差が改善しなかった
  • 再変形した

再変形に関しては過去に海外の論文を紹介し、「再変形はほぼ考えなくて良い」と私も書いたのですが、何故日本では再変形が見られるのでしょうか。
それについて少し書かせてください。

※クリックで拡大表示できます

アフターヘルメット

再変形してしまったケースです。
初回時にヘルメット療法終了時より綺麗になっています。

アフターヘルメット

このケースも再変形してしまったケース。
初回時にヘルメット療法終了時より綺麗になっています。

ヘルメット療法 再変形

再変形は見られませんでしたがもう少し良くしたいというケース。
初回時にヘルメット療法終了時より綺麗になっています。

ヘルメット療法 再変形

再変形は若干でしたがもう少し良くしたいというケース。
グレーがヘルメット療法終了時の頭の形です。
3回目にはヘルメット療法終了時より綺麗になっています。

※これらは4つとも異なるヘルメットを使用しております。

2 再変形が起こる理由

アフターヘルメットに来られた300人ほどのデータを分析すると以下のようになります。

◎ 患者サイドの理由

1)開始月齢が高め
2)ヘルメット装着時間が短め
3)ヘルメット装着方法に問題 など

医療サイドの理由

4)ヘルメット選択に問題
5)ヘルメット装着期間が短い
6)ヘルメット終了後に大泉門の開存が大きい
7)ヘルメット運用上の問題 など

少し解説させて下さい。

◎患者サイドの理由

1)特に頭蓋底部分の変形は生後3か月くらいから開始する方が改善度が高くなります。
2)これは様々な理由で病院側の指定する装着時間に満たない方がおります。
3)ヘルメットの装着時に正しい装着方法がなされていない方がおります。

◎医療サイドの理由

4)ヘルメットの種類によって個性がありそれぞれ得意・苦手な分野があります。
5)ヘルメット装着期間を短く指示するケースが増えています。それは期間が短い方が医療側の利益率が上がるからですがその分再変形しやすくなります。
6)装着時期が早ければ装着終了時にまだ大泉門が開存している確率が上がり、大泉門開存は再変形の理由となります。
7)ヘルメット療法の理解度は先生により開きがありヘルメットの構築方法に問題があるとかえって悪化することもあります。

全体的に医療側に患者教育が不足している傾向が強く見られます。
例えば、患者側がヘルメット装着時間が短くなる理由の一つに皮膚トラブルがあります。
これはヘルメットの消毒方法などをもう少し丁寧に指導していれば防げる部分が少なくありません。
また日本では複数のヘルメット療法が用いられていますが、ヘルメットの種類による個性を無視して“推し”を優先する傾向が非常に強いです。
何よりヘルメットの個性を理解せず誤った運用をするので最悪、悪化する事があるのです。

3 通常の頭の形矯正とアフターヘルメットの矯正方法は同じではありません

ヘルメット療法は原則、耳の位置でヘルメットを固定して後頭部の凹んでいる場所に成長を促して頭を丸くしていきます。
要するに耳のズレた状態で頭の形を丸くしていくわけです。
その状態から耳の位置を矯正していく場合、何もしていない状態から矯正していくのでは考え方が違ってくるのです。
またヘルメット療法は全体的には頭蓋骨の成長を抑制傾向に作用しますので、頭蓋運動も小さくなります。
こういった理由からアフターヘルメットは通常の斜頭症矯正とは異なる施術となるのです。

4 通われる頻度

通われる頻度は月に1~2回です。
通常の斜頭症矯正と異なりヘルメット療法後は少し特殊な状態ですので場合によっては矯正頻度が異なる事があります。

それでも週に1回とか週に3回来られても意味がないのは同じです。 ただ、期間を空けるとまた元に戻ろうとする作用が働きますので状態が安定するまでは期間を空けすぎないようご注意ください。

5 料金

アフターヘルメットは乳幼児を対象とした施術です。

申込金 乳児:3,300円、幼児:4,400円
施術費用 乳児 6,600円 幼児 8,800円
指導料 11,000円
文書作成料 2,200円(紹介状やその他文書を発行した際にかかります)

※これは斜頭症の料金でその他の施術は各ページをご覧ください。注意事項は共通です。
※施術途中で料金区分が変更になった場合は新しい料金区分となります。(例:0歳児が1歳の誕生日を迎えた際は幼児料金となります)

※申込金及び指導料は初回のみ必要な費用です。
※上記料金は税込表示です。

お申し込みの際には「お申し込み方法」のページをお読み下さい

6 お持ち頂くもの

  • 使用されていたヘルメット
  • 治療開始時と終了時のデーター

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